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有事7法案を斬る!

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有事7法案を斬る!——どう動く自衛隊、どうなる「国民保護」「人道」  

【CONTENTS】

攻撃的有事法への変容の中で——有事関連七法案を許さない闘いを!(纐纈厚)
自治体で進む国民保護法案の先取り——住民避難マニュアル・安全安心条例・武力攻撃事態災害対処(池田五律)
改憲を見据えて、さらに進む戦争法——米軍の有事来援と自衛隊の臨検・押収(木元茂夫)
国際人道法と有事法案——戦争遂行(国家主権)と人道(人権)の狭間(山田寿則)

【資料 法案と解題】
武力攻撃事態等における国民保護のための措置に関する法律
米軍支援法
ACSA改定
武力攻撃事態等における外国軍用品等の海上輸送の規制に関する法律
自衛隊法の一部改定案
武力攻撃事態等における特定公共施設等の利用に関する法律
武力攻撃事態などにおける捕虜等の取扱いに関する法律
国際人道法の重大な違反行為の処罰に関する法律
ジュネーブ条約追加議定書第1・第2

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派兵チェックパンフレット12
派兵チェック編集委員会刊
B5判/47ページ/2004年4月発売
500円→特価100円 送料80円(メール便)
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【レビュー】

 国民保護法案など有事関連7法の問題点を4人が指摘し、巻末に法案の解題と抜粋、ジュネーブ条約追加議定書(第一・第二)の抄録を載せたパンフレットが発行された。

 山口大学教員の纐纈厚さんは03年の有事関連3法が、それ以前のPKO協力法や周辺事態法に比べて、攻撃型有事法制であることを指摘。そこには日米安保体制の枠組みが、従来型の「経済安保」から、ポスト冷戦期においては「軍事安保」へと変容しつつあることが踏まえられている。そのもとで軍事のグローバル化があるが、それを許さない世界各地の闘いの陣営に加わるためにも、有事7法案の阻止を呼びかけている。

 編集委員会の池田五律さんは、国民保護法案に関して、自治体で進む法案の先取りについて述べている。鳥取県の「住民避難マニュアル」はじめ各地の状況に触れながら、「安全安心条例」では治安強化の面から、防災条例の見直しでは「自主防災組織」作り推進を通しての、法案の先取りを指摘。「軍事」「治安」「防災」の区別を曖昧にしながら進行する自治体の地方国家機関化への批判を、法案への反対と合わせて強めていくことを求めている。

 編集委員会の木元茂夫さんは、「米軍行動円滑化法」と「特定公共施設利用法」を、イージス艦の日本海配備の問題と併せて批判。さらに軍用品の臨検・押収を規定した「軍用品海上輸送規制法」のなかに、第7条「防衛庁に……外国軍用品審判所を置く」とあることを指摘。憲法違反の軍法会議設置へと道を開く、同審判所の危険性を訴えている。

 明治大学教員の山田寿則さんは、国際人道法と有事法案について、政府が批准しようとしているジュネーブ条約追加議定書(第一・第二)に触れながら問題提起。第一追加議定書の民間防衛と国民保護法案の自主防災組織との差違を指摘。国際人道法の普及は戦争の実態を広く人々に知らしめるという点でも重要との考えから、「備えてみれば、ますます心配」と、反戦(戦争は絶対起こさない)へと話をつなげた。

 巻頭の池田さんの訴えに沿って言うと、イラク派兵という戦時下に、自らへの人権侵害と闘いながら連帯を模索するために、このパンフレットを活用されたい。(小野信也/戦争に反対する中野共同行動)

初出:全国Fax通信第71号(2004.5.6)

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